APHRODITE'S CHILD

666/666〜アフロディテス・チャイルドの不思議な世界

1971年発表

 ギリシャのプログレッシヴロックというとこのバンドになるでしょうか?
 英国以外のプログレッシヴロックというとほぼすべてがマイナーだと思いますけど、ギリシャってのはかなり来ていると思います。でも、意外なことにこのバンド自体はレア中のレアって言う扱いのバンドではないみたいです。それというのも、このバンドに参加しているキーボーディスト、ヴァンゲリス・パパタナーシュのおかげでしょうか?まあ、プログレで有名なヴァーティゴレーベルですから、特にローカルというわけでもなさそうです。
 ヴァンゲリスは映画音楽家として有名みたいなんですな。実際にネットでヴァンゲリスが音楽担当の映画を調べてみたところ結構出てきました…(-_-;)「炎のランナー」、「南極物語(邦画)」、「1942(コロンブス)」、「ブレードランナー」などです。全部みたことねぇ〜(汗)、でも比較的有名な作品が多いですね。ヴァンゲリスについてはこれくらいにして、アルバムの紹介の方に移ります。

 666はアナログ二枚組みのアルバムで再発CDも二枚組みとなっています。で、コンセプトアルバムです。題材はギリシャ神話と黙示録(キリスト教だな)の世界の融合とのことです。評者は日本盤再発CDを持っているんですが、対訳とかないので歌詞内容はイマイチわかりません。ちなみに、歌詞は英語です。
 音楽的な内容を端的に言い表すなら、フルコースといったところでしょうか?単純なロック曲、美しい旋律を持った曲、妖しい曲、奇抜な曲と…いろんな曲が詰まっていますね。ただし、既存のポップスミュージックへの挑発的な姿勢は全編に感じられます。プログレッシヴ(前衛的、進歩的)ロックとしてはこれが一番重要な要素かもしれませんね。
 プログレッシヴロックはロックにジャズやクラシック、トラッドフォークの要素を取り入れた音楽と認知され、そこにあるプログレのプログレたる要素に対してお堅い音楽とか技術至上主義だとか揶揄されることもあります。全て事実だと思います。しかし、ブルーズがベースで結局は黒人への劣等感に支配されてたとも言えるロックに、クラシックやトラッドフォークという純西洋音楽を導入することで白人の為のロックを作るという野心を抱いていた70年代プログレッシブロックバンドにはロックの一番重要な要素である反逆精神があったと思いますよ。
 666というアルバムは、そんなプログレ特有の斬新さにあふれている作品だといえるでしょう。個人的にはお薦めのアルバムだと断言します。ただし、上記のようなプログレの特異性を理解できる人しか聴けないと思います。音楽などの芸術は感性で楽しむものだけど、プログレというのは感性だけでなく知識も使って聴くものでもあると個人的には思っています。要するに666という極めてプログレらしい作品は普通のポップスミュージックしか聴かないような人はどう頑張ったって理解できる物ではありません。

 

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送