Lucio Battisti

Amore E Non Amore/8月7日午後

1971年発表2nd

 1972年からヌメロ・ウーノ・レーベルを主宰してイタリアンロックのバンドを輩出したのがルーチオ・バティスティです。彼はすでに60年代後半にはイタリアにおけるロック系シンガーソングライターとしての地位を確立していて、英国での新しいロックの動きを察知したのかしないのか、イタリアでも新しい才能が生まれるだろうとレーベル立ち上げや新人の発掘に努めたのでした。
 彼が見出したアーティストでもっとも有名なのがP・F・MとFormula 3です。このイタリアンロックの中でも有名どころの二つのバンドは元々は一つのグループ「クエッレ」であり、バティスティのアルバムにバックメンバーとして参加していました。このときクエッレはバンドメンバー間で対立があり、消滅の危機を迎えていました。そこでバンドの分割を提案をしたのがバティスティであり、彼によってP・F・MとFormula 3が生まれたといえます。そしてP・F・MとFormula 3はヌメロ・ウーノ・レーベルの代表的アーティストとなり、特にFormula 3の活動の初期にはコンセプトや曲をバティスティ自身が手がけています。

 で、本作がクエッレ参加のアルバムです。後のP・F・MのギタリストFranco MussidaにFormula 3のギタリストAlberto Radiusに加えてその他のP・F・Mのメンバーも参加しています。フランコ・ムッシーダとアルベルト・ラディウスの両名が参加しているなんてよくよく考えると非常に豪華ではありませんか?
 ただ、肝心の内容に触れると苦しいところがあります。フォーク/ロック系でバティスティの歌が前面に押し出された曲と叙情的でクラシカルなインスト中心の曲が交互に収録されているのですが、まとまりは良くないです。それぞれのクオリティは低くないものの歌物は歌物、インストはインストで分けてあったほうがしっくりきますし、両方向性に連続性は特に感じられません。
 他サイトの意見でも同じようなものがありましたが、イタリアンロックの起爆剤としての存在意義は別として、アルバムの内容自体の評価は難しいです。また、私は本作(外盤)しか所有していません。そして、本作が入手しやすい作品だと思います。対して、(これまた他サイトさんの意見ですが)後のアイテムの方が良いという意見も…
 まあ、プログレ初心者がどうしても入手しなければいけない作品ではないと思ったしだいです。

2002/3/10

 

 

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