Macdonald&Giles

Macdonald&Giles

1970年発表の唯一のアルバム

 キング・クリムゾンの1st発表後に脱退したIan Macdonaldと、同時に脱退したものの2ndは手伝ったMichael Gilesが晴れてクリムゾンから離れた時に作ったアルバムが本作だ。
 とりあえず、一部では評価が高いアルバムです。高見ひろし氏が初心者に聴かせたいアルバム10選に入れたいぐらいとおっしゃってますが、どうでしょうかねぇ?

 クリムゾンの宮殿から叙情性のみを抽出した作品と言われているけれども、裏を返せば、クリムゾンのテンションの高さも孤高のカリスマ性もないということなるんですよねぇ。例えば、クリムゾンが嫌いな人がその理由に挙げるものとして、‘負の精神が満ちたようなクリムゾン独特の空気’とか‘前衛的で破壊的な楽曲’とかという声が聞かれる。確かにそういう意味では、このアルバムにはクリムゾンのアルバムに充満している負の精神(異常に張り詰めたテンション)もなければ、ジャジーな大作こそあれどクリムゾンほど前衛的でもなければ破壊的でもない。
 なら、クリムゾンと違って万人に受け入れられる作品なのかというと、そうはいかないような気がする。実際にはクリムゾンから叙情性のみを取り出したのはいいけど、地味だったりするし、当時はともかく、リアルタイムでプログレを聴いてきた世代以外には地味で渋い単なる普通のブリティッシュロックにさえ聴こえる。地味で渋いブリティッシュロックが好きなんだといわれたら返す言葉もないが、ちょっと、難しい。
 とはいえ、演奏自体はやっぱり凄いんですけどねぇ…クリムゾンのアルバムをある程度そろえてから聴くべき作品だね、やっぱり。

 

 

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