OSANNA

MILANO CALIBRO 9/ミラノカリブロ9

1972年発表2nd

osannamirano.jpg (53834 バイト) ニュートロルスのコンチェルトグロッソと同様に映画音楽家のルイス・エンリケ・バカロフとの共作のサウンドトラックが本作です。コンチェルトグロッソがそうであるように、本作にもオーケストラ(ストリングス)が導入されています。ですが、全編ストリングスの壮大なサウンドが響くコンチェルト〜と違って、比率的にはわずかなもので成立過程が似ているからといってコンチェルト〜の世界を期待して聴くと肩透かしを食らうでしょう。
 ニュートロルス同様に(イタリア)民族らしさをロックに盛り込むことを追及したオザンナですが、ニュートロルスには無かった原始的・呪術的な感覚とハードさを持っていた辺りが、ストリングスとの競演よりバンドの演奏に任した方が良いという判断になったのかもしれませんね。

 下記のパレポリに見られる呪術的な妖しさ・不気味さは無いので一般人はこちらを聴く事をお勧めします。でも、個人的には薄味ですかね。
 ちなみに、ラストの10曲目がアルバムの中では浮いている曲ではあるけれども好きです。なんか、卒業式とかで掛かりそうな曲です^^;

PALEPOLI/パレポリ

1973年発表3rd

osannapalepoli.jpg (17063 バイト) ローマ帝国成立以前にイタリアに存在していたとされている謎の都市"パレアポリス"をテーマにしたコンセプトアルバムです。ついでに書くと、42分の長さで全3曲という、マニアは期待し、非マニアは敬遠しそうな構成です。

 内容は"原色キングクリムゾン"とでも評しましょうか、本家クリムゾンが英国らしく鬱蒼とした澱んだ空気を連想させるとしたら、こちらはラテンの熱い血や汗ばみそうな空気を連想させてくれます。古代都市の雑踏や享楽的な生を表さんばかりにメロトロンやフルート、ギターが音を撒き散らす様は、ロックでありながらロックでない異世界の音楽のようです。
 また、全体を包む妖しい雰囲気もさることながら、映像が浮かんできそうな展開の絶妙さと、アグレッシブな曲によって飽きずに聞くことが出来ます。

 MILANO CALIBRO 9と本作がオザンナの傑作とされていますが、個人的には本作の強烈な妖しさにあてられてしまったので、こちらを推します。

 

 

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