70年代初頭、フランスで一枚のみアルバムをリリースした幻のバンドがサンドローズです。女性ヴォーカリストを擁する五人編成で、ギタリストとキーボーディストがメインで曲を書いています。
曲調はジャズやフォークの香りを漂わせたもので、渋くて哀愁たっぷりの泣きのメロディーを披露してくれています。曲展開もそれほど複雑ではなく、構えなくとも聴けると思います。
また、プログレ系では貴重な女性ヴォーカルに注目が集まりますが、正直な話し、可も不可も無く、女性である必然性も感じられません。ちなみに、タイプ的にはこぶしに力入り系の歌唱法です。
それよりも、このバンドの売りはギターの淡い感じの泣きでしょう。特に5曲目(旧B面3曲目)の"To
Take Him Away"のメロトロンと絶妙にマッチするギターの音色がたまらないです。で、メロトロンの話が出てきたので補足すると、このアルバムはメロトロンの活躍度も高くマニアにお勧めです(笑) |