プログレをやっていた初期ジェネシス(英)のギタリストとして活躍したのがスティーブ・ハケットです。ジェネシスというバンドが彼の抜けたあとにポップバンド化し、全米でもヒットを飛ばしたことから、極めて、アンラッキーな人といえるかもしれない。しかし、ハケットがジェネシスに残っていたら、ポップ化もしていなかったかも?
しかし、この人はギタリスト(技術面)としては偉大な人であるし、多様な音楽性も持っている多彩な人だと思う。でも、技術面の話しはギターひけないTETSUですから、全て受け売りです(爆)
「独特なロング・サスティーンを効かせて、オクターヴァーとヴォリュームペダルを効果的に用いたメロディアスなギターソロを聴かせ、さらに後にエドワード・ヴァンヘイレンによって世に広まったライト・ハンド奏法をも生み出した〜(後略)某雑誌より」という人です(笑)
といわれてから当時のジェネシスのCD聴いたら、ほんとヴォリュームペダルつかってますね(^_^;)
オクターヴァーはどういう効果のエフェクターかは頭では知ってるけど、どの音がそうかの判別は不能(爆)
ライトハンド奏法に関しては以前から多分これだろうとは思いながら聴いていたけど、ライブ動画を見ることが出来たのでこの目でしっかり確認できました。ちなみに、ライトハンド奏法はタッチプレイの一種ね。速いフレーズなんかで使ってます。まあ、この話に興味ある人間はすでに分かってるだろうし、興味ない人にはうまく説明できないからここらでライトハンド奏法に関しての話は止めます。(なら話し振るなといわれそう…)
音楽性としては、上記のように独自のテクニックを持ったギタリストではあるけど、ジェネシス時代はアンサンブル重視で全体を自分の色で染めるようなことはしていないです。ギターソロなどでは、持ち前のテクニックを見せてくれますが、優しいトーン、繊細なトーンで奏でられるのですっと耳にはいってきます。
よく、絵に例えられる音楽(曲)ってありますけど、彼がジェネシスでした仕事もその後の作品も絵画に例えたくなるような色彩感覚にあふれた物が多いです。
また、ソロになってからの音楽性について言うとジャンルも多彩です。75年のファーストソロはジェネシス在籍中であったけれど、本家よりジェネシスらしいといわれている作品で名盤といわれています。77年にジェネシスを脱退したハケットはプログレ、ポップ、ブルース、クラッシックと多彩な音楽性を披露しています。セールス面で恵まれていないから、いろいろ試行錯誤をしているのかもしれないけど、ロックだけしか出来ない人ではないみたいです。
Voyage of the Acolyte
1975年1stソロ |
プログレ時代のGENESISのギタリストとして知られるStve
Hackettは途中から参加した事情などもあり発言権が最初のうちは高くなかったようです。ですが、(ハケットがインタビューで話していたことが真実なら)月影の騎士で嫌がるPeter
Gabriel(Vo)を押し切ってヒット曲「I KNOW WHAT I LIKE」を作ることを提案したのは彼らしいです。という感じでバンド内での地位を確立して彼ですが、月影の騎士以降バンド内で孤立していたピーター・ガブリエルが脱退した75年に1stソロアルバムを発表しています。しかも、ジェネシスのメンバーであるPhi
lColins(Drums、Vo)とMike Rutherford(Bass)の
二人も参加していてハケットのソロアルバムなのかジェネシスのアルバムなのか分からない状態になっています。バンド内のごたごたで暇だったのでハケットのソロに二人して参加してしまったんですかねぇ?他にも後のハケットのソロでもお馴染みの弟John
Hackett(Flute、Key)にJohn Acock(Key)が参加していて、アルバムジャケットのイラストもKim
Poorです。ちなみにラストの大作に登場する女性ボーカリストはSally
OldfieldでMike Oldfieldのお姉さんです。
内容はジェネシス本体よりも幻想的・叙情的かつハードでジェネシスの代わりとは成り得ないんですが、ハケットがジェネシスに持ち込んだセンスそのものであるとは思います。また、彼が思い描くジェネシスの理想的なサウンドもこの作品で聴けるのと同じものだと思います。人によっては、ブラックなユーモアや風刺に溢れてて、ピーター・ガブリエルの毒気の強いジェネシスより純粋に叙情的な音楽を追求している本作の方が気にいるかもしれません。私もどちらかというとジェネシス本体よりこちらが好きです。 2001/12/7 |
Genesis Revisited/新約創世記 96年発表 |
70年代、まだプログレをやっていたころのジェネシスのナンバーを当時のギタリストである、当のハケットがセルフカヴァーをするという、極めて後ろ向きなアルバム(爆)ジェネシス時代の未発表曲も数曲あります。 しかし、意外とこのアルバムいいんですわ。結構ねジェネシスのトリビュートアルバムは出てるんですが、このアルバムは単なるトリビュート物というより、ハケット自身が当時ジェネシスのギタリストだったんですから本格的です。 ウォッチャー・オブ・スカイズとファース・オブ・フィフスは共にプログレ時代のジェネシスの名曲ですが、いいですよ。オリジナルのくせのあるピーター・ガブリエルのボーカルもいいけど、ダンディー&スムースなジョン・ウェットンのボーカルもいいです。 |
Sketches of Satie/JohnHackett SteveHackett 1999年発表 |
弟のジョン・ハケットと作ったクラッシック&アコースティックのアルバムです。 弟のジョン(フルート?)とは前にもアコースティックアルバムを作っています。しかし、このアルバムは評価不能… イージーリスニングとしか言いようがない。1分から3分ぐらいのアコギとフルートだけの曲ばかりですからね〜 まあ、全くロックとの接点がないアルバムですから、ロックファンは要注意かな? ※あとでよくよく聴いてみると、19世紀末の作曲家エリック・サティの作品集であることが分かりました。ってCMでよくかかっていますわな。ジムノペディとか… |
STEVEHACKETT FEEDBACK86 2000年発表 |
86年ハケットは元YES、エイジアのスティーヴ・ハウらと共にギターメインのエイジアともいえるGTRというバンドを結成した。GTRはプラチナディスクを獲得するほど売れたが、ハケットはGTRの音楽性になじめず脱退、そしてGTRは解散となった。 このアルバムはその後のハケットがレコーディングしていた物だが、結局リリースされなかったというアルバムです。外盤を買ったので、詳しい情報が全く分からないのですが、ゲストにクイーンのブライアン・メイやマリリオンのイアン・モズレイなどが何曲かに参加しています。 で、一曲目を聴いて思ったのがギター中心のエイジアみたいだなって(爆)もし、ジョン・ウェットンが歌ってたらエイジアだって!クレジットにはブライアン・メイの名前あるから、ソロでもひいているのかな?ちょっと、ソロだけ雰囲気違うし。でも、いい曲よ。エイジアっぽくて(苦笑) 総評としては、曲単体はともかくアルバム全体として捕らえると、散漫な印象ですね。バラエティーに富んでいるといえば聞こえがよいけど、統一感がない。ヴォーカルをハケットも含めた3人が担当していているのも統一感のなさに拍車をかけていますね〜。まあ、未発表音源集だから仕方ないといえば仕方ないか… しかし、このアルバムの恐ろしいところはこれで終わりではないです(謎)このアルバムって実はボーナスがついているんですよ… う〜ん、このCDはパソコン持ってない人が買うのはよほど懐に余裕がない人でないと厳しいけど、パソコン持ってる人にとってはすごくお徳かも?? |