ドリームシアターはアメリカのバンドです。デビュー作を89年に出し評価もされたが、 ボーカル脱退の為解散。そして92年に新ボーカルを入れて上の二枚目を出すわけですな。 この後の三枚目は評価が下がるが、四枚目で少し上向く。が、またキーボードの交代がある。 そんなんで今年出たのが五枚目です。一つのストーリー仕立てで評判も上々です。 メンバー全員がテクニシャンで、バークレー音楽院出身だとか。音頭を取っているのはドラムの マイク・ポートノイとギターのジョン・ペトルーシ。現ボーカルのジェイムズ・ラブリエに バーン誌の広瀬氏が権力ないでしょ?と聞いて怒らせたのは有名?
When Dream And Day Unite/ホェン・ドリーム・アンド・デイ・ユナイト 1989年のデビューアルバム |
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Images And Words/イメージズ・アンド・ワーズ 1992年の復活!2ndアルバム |
![]() メトロ2はコンセプトアルバムであり、あちらも名盤と呼ぶにふさわしい内容を持っている。しかし、わしはコンセプトアルバムというものは実のところ好きではない。 コンセプトアルバムと言われるとどうしても通して聴かなければという感覚を持ってしまう。その感覚はコンセプトアルバム度が強ければ強いほど強くなる。メトロ2はロックオペラであるからその意味では強度のコンセプトアルバムであるね。 コンセプトアルバムはアルバムとして流れを持つがゆえに構成が命となってしまうから通して聴いた方がよいに決ってる。でも、何度も聴けないでしょう?約一時間のものを続けて何度も聴くことは出来ません。 それに、現実問題として捨て曲無しのアルバムなんて存在するわけも無いし、全て良い曲であれば捨て曲無しともならない。結局全ての曲が水準以上でも、ある曲はその中で見劣りしてしまいますし、全部均一化してしまっても全体としてみるとつまらない。 だから、コンセプトアルバムは飽きが速い。 もちろん、コンセプトアルバムでなくとも飽きはきます。でも、コンセプトアルバムで無いと いう時点で作品に対する心構えも変わってくる。やはりコンセプトアルバムである以上、作った人達に敬意を表す意味でも通しで聴かないととなってしまうのであるな。 聴き手としては作り手のコンセプトさえ一貫してさえいれば良いのにね。 横道にそれましたが、この作品の紹介します(^_^;) ボーカルの脱退の影響でデビューアルバム発表後に活動を止めたドリームシアターだが、カナダ人ボーカリストのジェイムズ・ラブリエをメンバーとして再出発することとなった。 ジェイムズはバンド内での位置が低いとのことを各種メディアで良く見かけますが、ボーカリストとしては一級であることには変わり無い。 別に他のメンバーが舵取りを出来るのならば彼がやらなくとも良いわけだし。バンドの性格としてもドラマーとギタリストが決定すれば良いのは目に見えている。 適材適所という面では彼はこのままで良いでしょう。 そんなことを言いつつも、ジェイムズは良い仕事してるんですわ、ライブでは好不調があるといわれてますが、アルバムではもちろん完璧。 2曲目のアナザーデイなんて聴いてて鳥肌立ちます。 他のメンバーももちろん頑張ってます。 そうそう、このバンドの特徴といえば、ほんの一瞬ではありますがベースのソロパートがたまにあることでしょうか。たとえ短時間でもベースソロが入るなんて他のバンドでは考えられませんからね。 |
Awake/アウェイク 94発表の3rd |
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A Change Of Seasons/ア・チェンジ・オブ・シーズンズ 95年発表のミニアルバム |
![]() タイトルトラックが注目の大作となるわけですが、とてもキングクリムゾンっぽい。 音の重さ、難解な曲の構成と見てもクリムゾンっぽい。別にプログレハードバンドだから良いけどね。 わしとして評価を下すにあたって長い曲は聴きなれている(笑)ので比較対象がたくさんあります。 長い曲にもたくさんタイプがあって、ジャムというかインプロヴィゼーションに頼った長い曲。 いろんなフレーズをコラージュのように切り貼りして長くする曲。起承転結しっかり作って展開させる曲。一つのフレーズをベースに展開させてく曲などがあります。 一つの長い曲がこれらのただ一つだけに納まるかというと幾タイプもの要素を兼ね備えることがあり、長ければ長いほど多くの要素を持つようになる。 理由は簡単、長すぎるから、いろいろしないと長くなんないのですな(爆) ドリムシのこの曲もインプロヴィゼーションにフレーズのコラージュ、あるフレーズの使いまわしをしています。 で、この曲が良いのかというと…まあ、テクニックの羅列、お遊びでしかないと思います。ドリムシファンしか喜びません。曲としてのまとまりがない以上、 曲としては評価できません。 20分近くの曲として名曲はYESのクロス・トゥー・ジ・エッジがあるがあらためてYESの凄さが分かる。 YESは他にも約20分の曲を作っていますが、あんまし成功していないところを見ると超大作は本当に難しいのが分かりますな。 ライブ音源のほうは、エルトン・ジョン、ディープパープル、レッドツェッペリン、ピンクフロイド、カンサス、クイーン、ジャーニー、ディクシー・ドレッグス、ジェネシスと多彩です。 だけど、このミニアルバムはやっぱりファンサービスのCDですな。だからミニアルバムなんだけどね(^_^;) ファン以外にはお薦めしません。 |
Falling Into Infinity/フォーリング・イントゥー・インフィニティー 97年発表の4thアルバム |
![]() そんなんでドリムシにとってはこのアルバムを出すにあたってかなり考えたのだと思う。新キーボード奏者はデレク・シュリニアンになった。 一曲目のイントロがエスニック調であったり、8曲目で何てジャンルか名前をど忘れしたけど南米のリズム入れたりと結構新しいことにチャレンジしてます。 しかし、一番嬉しいのが4曲目の「ホロウイヤーズ」。ギターのジョン・ペトルーシがスティングみたいなと言ってたけど、スパニッシュ調ギターもいけるとは嬉しい誤算(^。^) 泣けますよ「ホロウイヤーズ」は!! でも…せっかくメンバーになったデレク・シュリニアンも脱退してしまうんですな… |
ONCE IN A LIVETIME/ワンス・イン・ア・ライヴタイム
1998年発表の2枚組みライブアルバム |
![]() また、ジョン・ペトルーシのギターのディストーションで音がつぶれまくってて気持ちいい。もちろん、曲によってエフェクターも切り替えてるようだから一概には言えないけど、ゴリゴリしたギターサウンドが耳に悪そうでいいです(爆)CDウォークマンで聴くとかなりいいです。 しかし、難点はジェイムズ・ラブリエ君のヴォーカルです・・・ 前々から雑誌などでライブではすぐ喉がだめになるみたいな事を書かれてたけど、本当でした(-_-;)キーの高いとこでは声がまともに出ていなかったり・・・(汗) でも、ジョン・ペトルーシのギターが凄すぎるので許せます。ホロウイヤーズでのスパニッシュ調ギターはかっこよすぎる!!!!!この曲ではラブリエも声でてるし(まあ、あからさまに喉にやさしそうな曲なんだけど) チェンジオブシーズンズも各パートをセットリストに分散させて演奏すると意外なほどかっこよく聴こえた。まあ、あの全パート合わせて20分の曲を一気に聴くのはつらいですよ(-_-;) 個人的にはドリムシの曲で一番好きかもしれないラーニング・トゥー・リヴも演奏していて嬉しいのだが、ラブリエ君はやっぱり死亡しています(T_T) 1stからはYTSE JAMしか演奏されていないのは少し寂しいです。まあ、これもラブリエ君が歌えないからなのかな?フォーチュン・イン・ライズやアフターライフ、オンリー・ア・マター・オブ・タイムなんかはやってほしかったですね。 Disc1 Disc2 ちなみに、曲順や曲数は完全にパリ公演と一緒ではないそうです。パリ公演では後数曲を演奏したらしいです、凄いな・・・・ |
Metropolis PT2:Scenes From A Memory/ メトロポリス・パート2シーンズ・フロム・ア・メモリー 99年発表の5thアルバム |
![]() イメージズ・アンド・ワーズのところでコンセプトアルバムは苦手だと書きましたが、これはこれでよいと思います。 やはり、ファンの間でイメージズ〜を抜いた抜かないと争われる?のも分かります。ただ、個人的にはイメージズ〜のほうがよいと言うだけです。 ドリムシ特有のテクニカルさ、へヴィさ、叙情性の全てを兼ね備えています。前半のかっこ良さはドリムシにしか表現できないかっこ良さです。 しかし、コンセプトアルバム云々という前に惜しい点があります。それはイメージズ〜の「アナザーデイ」、フォーリング〜の「ホロウイヤーズ」に匹敵する バラードナンバーがないことです。叙情ナンバーはメトロ2にもあるものの、曲単体で「アナザーデイ」に対抗しうるものがないのです。 メトロ2のラストナンバーの「ファイナル・フリー」なんかはロックオペラの幕切れとして泣ける曲だとは思います。ただ、それはアルバム全体を知った上での事。 単体ではお話になりません。 ここがわしの考えるメトロ2の欠点です。やはりこれはコンセプトアルバムであるが故、こう言う結果になったのかもしれませんが、泣ける叙情バラード好きHRファンとしては痛い所ですな。 |
LIVE SCENES FROM NEWYORK
2001年ライブ |
![]() 演奏面について書きます。ライブではヨレヨレという評判のジェイムズ・ラブリエ(Vo)は予想以上に健闘していて、セットリスト後半になってもある程度は声がでています。まあ、スタジオ盤でのパフォーマンスの足元にも及んでいないのですけどね。新加入のジョーダン・ルーデス(Key)に注目が集まるインストパートですが、3時間半もの間テンションを下げずに演奏しています。流石と言ったところですね。 選曲について書きますと、正直な話メトロ2は好きな作品ではないのでCD1枚と半分を費やして完全再現してくれても嬉しくないです。つまらないメトロ2の後半部分をカットするなり、チェンジ・オブ・シーズンズをフル演奏するという暴挙にでなければ 十分CD2枚組で収まったと思います。 総評としては改めてドリームシアターの演奏力の高さに驚かされた訳ですが、ライブアル バムだからと長くすればいいというものではないと思いました。 他の方はどう思うのかは知りませんが、私はいかに好きなバンドであろうとも生で見たの ならいざ知らず、3枚組ライブでは集中して聴きとおせません。 |
Six Degrees Of Inner Turbulence
2002年発表の6th |
![]() アルバムの構成はCD二枚組みでディスク1には5曲(約54分)ディスク2には1曲(約42分)となっています。ただし、ディスク2は1曲収録とはいえパートごとにトラックが分かれていて計8パート8トラック(日本盤ボーナストラック除く)となっています。この異常ともいえる大作主義とCD2枚組という事実をどう受け止めるかは各リスナーの判断に任せたいところですが、私は詰め込み過ぎで無駄の多い作品だと思いました。 正直な話、この作品は私には評価したくても出来ない作品ですね。なにしろ無駄が多い。 2002/2/15 |